いしだまりこのやぼう

面倒くさい思索の備忘

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

3時間半耐久脳みそ酷使レース

Twitterでの広告で、やたらと褒められまくっていたのを見て見に行ってきたわけですよ。まさかの3時間半オーバー! ちょっとした映画2本分です。

前情報はほぼ見ないで、ぶっつけで行ってきました。なお、スコセッシ監督はおそらくお初です。

見出しの通り、ずーっとなにかしら考えさせられてしまいます。嫌悪感だったり哀れみだったりもどかしさだったり色々。とにかく思考を止めることを許してくれない作りなのです。さすがに最終盤疲れ果てて、スタッフロールは寝てしまいました。力尽きたよホント。

ディカプリオの顔

ずっと見ていられる。顔面筋肉をどう修行したら、そんなに絶妙なシワが刻めるというのか。

そして苦渋とか、懊悩とか、そういうのがあまりないわけですよ、こんなに深刻なストーリーなのに。流されるがままというのを表現するのにこういうのがあるのね、と。

デニーロの顔

善人ヅラと悪人ヅラの切り替えよ。あと偽善ヅラも。巨悪の空気を出さない巨悪という、そんな演技がよくできるなあ。老いてなお凄まじい表現力。

原住民への反省

圧倒的優位にいる故に、自省にふりきった脚本も書けるのかなあとか邪推しちゃう悪い癖! でも本当に原住民に配慮というか「マジですまんかった」という構成なんですが、これが上から目線でもなく描かれているのはすごいことだなと。

後味の悪さ

最後のやりとりで「プリオォォォ!!」となりましたw でもモリーにはそれが良かったんだろうなと思うわけです。治らないダメ男もいるのだよと。

原作がかなり面白いらしいので、今度買ってみようかなと思う程度に興味をそそられる映画でした。